海外展示会への出展サポート

/ Expo Eye 編集部

海外の展示会・見本市に出展するときは、ジェトロや中小機構の支援、都道府県の助成金、補助金の海外展示会への適用、展示品の一時輸出(ATAカルネ)など、 国内出展には無い手続きと支援があります。このページでは 2026/10/21 時点で公式ページを確認できた制度だけを出典つきでまとめました。 Expo Eyeの展示会データベースは国内開催の展示会のみを収録しているため、海外展示会の一覧はありません。

この記事の要点

  • ジェトロのジャパン・パビリオン出展支援は、申込手続き・ブース施工・通関輸送・現地広報をパッケージで提供し、展示会によって出展経費の一部を補助。対象展示会は年間予定の一覧から探す。
  • 登録無料の「新規輸出1万者支援プログラム」(ジェトロ・経産省・中小企業庁・中小機構)では専門家の伴走支援と、海外展示会への共同出展(2025年度の例では出展料等が原則無料)がある。
  • 補助金では持続化補助金が海外展示会の出展費用も対象。東京都公社の展示会出展助成(上限150万円・2/3)も海外展示会を対象にし、神奈川・兵庫などに海外展示会・海外展開向けの助成がある(年度初めに募集、早期終了あり)。
  • 展示品の一時輸出にはATAカルネ。販売・配布する物品や消耗品には使えず、発給日から1年以内の持ち帰りが条件。
  • ジェトロの海外展示会データベース「J-messe」は2026年3月31日で提供終了。海外展示会の情報は各展示会の公式サイトで確認する。

海外出展サポートの全体像

海外展示会の出展サポートは、担い手で分けると次の4つになります。

  1. ジェトロ — ジャパン・パビリオンへの出展支援(手続き・施工・輸送・広報のパッケージ、一部経費補助)と、新規輸出1万者支援プログラム(専門家の伴走・共同出展)。
  2. 中小機構 — 海外展開ハンズオン支援、海外CEO商談会、情報提供。国内展示会の会場で海外展開の無料相談も実施。
  3. 補助金・自治体の助成 — 持続化補助金の海外展示会費用への適用、東京都公社・神奈川県・兵庫県などの助成金。
  4. 民間サービス — 出展代行、ブース装飾・施工、通訳、輸送・通関、現地集客。ジェトロのパッケージで賄えない部分を補う。

ジェトロの海外展示会データベース「世界の見本市・展示会情報(J-messe)」は2026年3月31日で提供を終了しました。海外の展示会を探すときは、ジェトロが出展支援する展示会の年間予定と、各展示会の公式サイトを確認してください。出典: jetro.go.jp(確認 2026-10-21)

ジェトロの出展支援

海外見本市・展示会 ジャパン・パビリオン出展支援

日本貿易振興機構(ジェトロ)

ジェトロが主催・参加する海外見本市のジャパンブースに出展する公募制の支援。申込手続き・ブース施工・通関輸送・現地広報がパッケージ。

概要
ジェトロが主催・参加する海外見本市・展示会のジャパンブース(ジャパンパビリオン)への出展をサポート。出典: jetro.go.jp
手続き
主催者への出品申込みなどの手続きはジェトロが行う。出典: jetro.go.jp
提供される支援
ブースのデザイン・施工、出品物の通関・輸送、現地での広報など各種サービスをパッケージで提供。出典: jetro.go.jp
経費補助
対象見本市・展示会によって異なるが、ジェトロが一部出展経費を補助。ジェトロメンバーズ会員は出品料が10%割引。出典: jetro.go.jp
対象展示会の探し方
「ジェトロが出展支援する展示会(年間予定)」に分野別の一覧と募集開始時期が載っている。募集に関する正確な情報は各展示会の申込ページで確認する。出典: jetro.go.jp
初めての人向け資料
PDF「初めての海外見本市のために -出展のポイント」を配布。出典: jetro.go.jp
  • 出展料の額・補助率は展示会ごとの募集要項で示される(公式ページに一律の額の記載は無い)。

公式ページで最新の公募情報を確認する(確認 2026-10-21)

新規輸出1万者支援プログラム

ジェトロ(経済産業省・中小企業庁・中小機構と連携)

「はじめて輸出」を応援する登録無料のプログラム。専門家の伴走支援と、登録事業者向けの海外展示会への共同出展(出展料等は原則無料の例)がある。

対象
中堅・中小企業。輸出経験があっても支援の対象になる。登録は無料。出典: jetro.go.jp
専門家の伴走
ビジネスに精通したジェトロの専門家が、訪問やE-mail等を通じて疑問の解消や課題の解決をサポート。経営戦略からの支援を希望する場合は中小機構に取り次ぐ。出典: jetro.go.jp
見本市・展示会支援
見本市・展示会を通じて日本企業のビジネスチャンスの拡大を支援。出典: jetro.go.jp
海外展示会への共同出展(伴走型商談支援・2025年度の例)
登録事業者向けに、展示ブースの設計・施工、現地における運営をジェトロが一手に担い、出展料等は原則無料。出展前は市場情報の提供・商談アドバイス・貿易実務相談、会期中はジェトロスタッフや専門家が現地でサポート。出典: jetro.go.jp
運営体制
2022年12月から経済産業省、中小企業庁、中小機構とともに実施。出典: jetro.go.jp
  • 「出展料等は原則無料」は2025年度の募集(プレスリリース)の条件。年度・案件ごとに対象展示会と参加者負担(サンプル輸送費・出張費等)が変わるので、各募集ページの費用欄で確認する。

公式ページで最新の公募情報を確認する(確認 2026-10-21)

中小機構の海外展開支援

中小機構の海外展開支援(ハンズオン支援・海外CEO商談会・展示会での出張アドバイス)

独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)

出展費用の補助ではなく、専門家の伴走・商談会・情報提供型の支援。国内展示会の会場で海外展開の無料相談も受けられる。

海外展開ハンズオン支援
豊富な実務経験・ノウハウを持つ専門家がハンズオンで海外ビジネスの課題解決を支援。出典: smrj.go.jp
海外CEO商談会
海外展開を目指す中小企業と海外企業経営者との商談会を開催。出典: smrj.go.jp
情報提供
海外展開セミナーの開催や情報サイト「海外ビジネスナビ」を通じた情報提供。出典: smrj.go.jp
国内展示会での出張アドバイス
海外での豊富な実務知識・経験・ノウハウを持つ専門家が、国内の展示会会場で海外展開に関するアドバイスを無料で行う。出典: smrj.go.jp
  • 海外展示会の出展費用を直接補助する制度は、確認時点の公式ページでは確認できなかった。

公式ページで最新の公募情報を確認する(確認 2026-10-21)

補助金・自治体の助成金

海外展示会の出展料・輸送費・通訳費などを直接補助する制度は、国の補助金の海外展示会への適用と、都道府県・産業振興財団の助成金の2系統です。 自治体の助成は年度初めに募集し、受付終了になった後は翌年度まで待つことになるため、出展の1年前から確認しておくと確実です。

展示会出展助成事業(令和8年度)

公益財団法人 東京都中小企業振興公社

都内中小企業者等のBtoB展示会出展を助成。海外展示会の出展小間料も対象で、代理店経由の申込・支払いも認められる。

助成上限・助成率
助成限度額150万円、助成率は助成対象経費の2/3以内(千円未満切捨て)。出典: tokyo-kosha.or.jp
海外展示会の扱い
海外展示会の出展小間料に限り、主催者が認める代理店を経由した申込・支払いも対象。出典: tokyo-kosha.or.jp
申請方法・受付
電子申請システム「Jグランツ」のみ(GビズIDプライムが必要)。申請受付は全10回、各回最終日16時締切。受付期間中でも予算に達した時点で終了。出典: tokyo-kosha.or.jp

公式ページで最新の公募情報を確認する(確認 2026-10-21)

海外展示会出展に関する助成金(令和8年度)

公益財団法人 神奈川産業振興センター(KIP)

神奈川県内の中小企業向け。出展料・会場設備費・輸送費・通訳費・航空券代が対象。令和8年度は6月末で募集終了。

助成上限
上限100万円(欧州・北米)。出典: kipc.or.jp
対象者
神奈川県内で法人として1年以上事業を営み、県内に本社または事業所がある中小企業者。出典: kipc.or.jp
対象経費
出展料(小間代・登録料など)、会場設備費、出品物の輸送費、出展会期中の通訳費、航空券代。出典: kipc.or.jp
募集状況(確認時点)
募集締切 令和8年6月30日(火)必着。募集は終了。出典: kipc.or.jp
  • 助成率と欧州・北米以外の地域の上限額は公式ページの表(画像)に記載されているため、ここには転記していない。

公式ページで最新の公募情報を確認する(確認 2026-10-21)

海外展開支援助成金(令和8年度)

公益財団法人 ひょうご産業活性化センター(ひょうご海外ビジネスセンター)

兵庫県内の中小企業向け。現地見本市・展示会への出展等を含む海外渡航調査が対象。令和8年度は5月中旬で受付終了。

対象者
兵庫県内の中小企業、企業組合、協業組合、事業協同組合、商工組合、協同組合連合会 等。出典: hyogo-kaigai.jp
対象事業
販路開拓、生産・営業拠点設立、生産委託先確保などに向けた現地商談、現地見本市・展示会出展等の海外渡航調査。出典: hyogo-kaigai.jp
助成上限・助成率
100万円以内(1千円未満切捨て。越境ECは50万円以内)、助成対象経費の1/2以内。出典: hyogo-kaigai.jp
募集状況(確認時点)
令和8年4月3日(金)〜5月15日(金)17時。受付は終了。出典: hyogo-kaigai.jp

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小規模事業者持続化補助金(海外展示会の出展費用)

中小企業庁

国内向けの補助金だが、「展示会等出展費」に海外展示会の出展費用も計上できる。

海外展示会の扱い
海外展示会等の出展費用を計上する場合、外国語で記載の証拠書類を実績報告時に提出するときは、日本語で要約・説明する書類もあわせて提出する。出典: r6.jizokukahojokin.info
補助上限・補助率
補助上限50万円(特例で最大250万円)、補助率2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4)。出典: r6.jizokukahojokin.info
関連情報
ジェトロの新規輸出1万者支援プログラムのページでも、越境ECや海外の展示商談会への参加を含む販路開拓の支援策として案内されている。出典: jetro.go.jp
  • 公募回・申請枠・特例の要件は公募要領で確認する。詳しくは「展示会出展に使える補助金・助成金」のページに国内向けの条件をまとめている。

公式ページで最新の公募情報を確認する(確認 2026-10-21)

展示品の輸送・通関(ATAカルネ)

ATAカルネ(展示品の一時輸出入に使う免税通関書類)

一般社団法人 日本商事仲裁協会(JCAA)

展示品やデモ機を関税なしで持ち出し・持ち帰るための国際条約にもとづく通関書類。販売・配布する物品や消耗品には使えない。

定義
国際条約(ATA条約)にもとづき発給される、一時輸出入する物品の通関に利用できる免税のための通関用書類。約80か国が加盟。出典: jcaa.or.jp
用途
展示会・国際的な催し・国際会議、職業用具、商品見本。国によってすべての用途に加盟していない場合がある。出典: jcaa.or.jp
条件
カルネの発給日から1年の間に物品を持ち帰れること。日本へ持ち帰らないもの、消耗品や食品、価額が0円のものには使えない。出典: jcaa.or.jp
発給・申請
JCAAがATAカルネとSCCカルネを発給。登録者(カルネ名義人)が法人か個人かで提出書類が異なる。出典: jcaa.or.jp
  • 発給手数料・担保金の額は公式サイトの該当ページで確認する。

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民間サービスで補う範囲

ジェトロのジャパン・パビリオンに入らない単独出展では、次の業務を民間のサービスで補うのが一般的です (ジェトロのパッケージ内容と、神奈川県の助成金の対象経費区分〔出展料・会場設備費・輸送費・通訳費・航空券代〕を手がかりに整理しています)。

  • 出展代行・申込サポート — 主催者への申込、小間位置の交渉、現地の規約(電気・防火・労務)への対応。
  • ブース装飾・施工 — 現地の指定施工業者(official contractor)制度がある展示会も多く、国内と手順が違う。
  • 輸送・通関 — 展示品の往復輸送、ATAカルネの手配、販売する物品の輸出入手続き。
  • 通訳・翻訳 — 会期中の商談通訳、カタログ・名刺・契約書の翻訳。
  • 現地集客・事前アポイント — 現地バイヤーへの案内、商談予約、会期後のフォロー。

サービス会社を選ぶときは、対象の展示会・国での実績、現地の施工規約への対応経験、見積もりの内訳(施工・輸送・通訳が分かれているか)を確認してください。

準備スケジュールと募集時期

  1. 1年前〜:出展する展示会を決め、ジェトロの年間予定で出展支援の対象かと募集開始時期を確認。自治体の助成金は年度初め(4〜6月)に募集し、受付終了になる例がある(兵庫県は5月15日締切・受付終了、神奈川県は6月30日締切・募集終了)。
  2. 募集開始〜:ジャパン・パビリオンは展示会ごとに公募。正確な募集情報は各展示会の申込ページで確認する。補助金は交付決定前の支出が対象外なので、申請と申込の順序に注意。
  3. 会期3〜6か月前:ブース・輸送・通訳の手配、ATAカルネの申請、現地バイヤーへの事前案内。
  4. 会期後:助成金の実績報告(請求書・領収書・会場写真)、持ち帰った展示品のカルネ手続き、フォロー商談。

海外バイヤーに会える国内展示会

いきなり海外に出る前に、海外からの来場者・出展者が多い国内展示会で手応えを確かめる方法もあります。 主催者が海外からの来場や出展国数を公式サイトで公表している展示会の例です(公表値・出典つき)。

国内のBtoB展示会は 展示会一覧から業種・地域・会場・主催者で探せます。中小機構は国内展示会の会場で海外展開の無料アドバイスも行っています(上記「中小機構の海外展開支援」参照)。

よくある質問

海外展示会への出展を公的機関にサポートしてもらえますか?

はい。ジェトロは海外見本市のジャパン・パビリオン出展支援(申込手続き・ブース施工・通関輸送・現地広報をパッケージで提供し、展示会によって出展経費の一部を補助)を公募しているほか、登録無料の新規輸出1万者支援プログラムで専門家の伴走支援と海外展示会への共同出展(2025年度の例では出展料等が原則無料)を行っています。中小機構も海外展開のハンズオン支援や海外CEO商談会、国内展示会会場での無料相談を実施しています。

海外展示会の出展費用に使える補助金はありますか?

小規模事業者持続化補助金は「展示会等出展費」に海外展示会の出展費用も計上できます(外国語の証憑には日本語の要約を添付)。東京都中小企業振興公社の展示会出展助成事業は海外展示会の出展小間料も対象(上限150万円・2/3)で、神奈川産業振興センターやひょうご海外ビジネスセンターのように海外展示会・海外展開に特化した助成を持つ自治体もあります。自治体の助成は年度初めに募集し早期に締め切られる例が多いので、年度の早い時期に確認してください。

展示品やデモ機を海外に持ち込むときの手続きは?

一時的に持ち出して持ち帰る展示品には、日本商事仲裁協会が発給するATAカルネ(国際条約にもとづく免税通関書類)が使えます。発給日から1年以内に持ち帰ることが条件で、販売・配布して持ち帰らないもの、消耗品や食品には使えません。ジェトロのジャパン・パビリオンでは出品物の通関・輸送がパッケージに含まれています。

海外の展示会はどこで探せますか?

ジェトロの「出展支援する展示会(年間予定)」に分野別の一覧と募集開始時期が載っています。ジェトロの海外展示会データベース「J-messe」は2026年3月31日で提供を終了したため、各展示会の公式サイトや主催者(Messe Frankfurt、Informa、RX など)のサイトで会期・出展要項を確認してください。Expo Eyeの展示会データベースは国内開催の展示会のみを収録しています。

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出典・参考資料

制度の内容は公式ページで確認した時点のものです。金額・締切・対象は公募回や年度で変わるため、申請前に必ず最新の公募要領をご確認ください。

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