展示会当日のブース運営 — 説明員の役割分担と声かけの基本
装飾や小間位置が同じでも、当日のスタッフの動き方でリード獲得数は大きく変わります。ポイントは、個人のトークスキルに頼るのではなく、役割分担と声かけの型をチームで決めておくこと。この記事では展示会当日のブース運営を、準備できる「仕組み」として整理します。
役割分担の基本形 — 立ち位置とセット
全員が「なんとなく接客」する状態がもっとも非効率です。少人数でも、誰がどの役割をどの立ち位置で担うかを時間帯ごとに決めておきます。役割は4つに分かれ、リードは①→②→③の順に引き継がれていきます。
① キャッチ(通路側の声かけ担当)
通路との境界に立ち、最初の声かけと簡単な課題確認を担当します。興味がありそうなら説明員へつなぐのが仕事で、自分で長く説明しないのがコツです。ブースの成果はこの役割の稼働率でほぼ決まります。
② 説明員(デモ・製品説明)
キャッチから引き継ぎ、デモを見せながら課題を深掘りします。説明しきることより、相手の検討状況・立場を聞き出してヒアリング記録を残すことを優先します。
③ クローザー(商談・次アクション)
検討度の高い相手との商談と、次のアクション(訪問アポ・オンライン商談・資料送付)の確定を担います。営業経験者や製品責任者を充てるのが一般的です。
④ 運営係
受付・リード情報の回収と整理・備品補充・交代管理を担当します。兼任でも構いませんが、「リード記録の抜け漏れを誰が見るか」は明確にしておきます。
足を止めてもらう声かけ — 一言目の例
- 「よろしければ」より課題質問 — 相手の業務に触れる一言のほうが、当てはまる人の足は止まります
- 体は通路に対して開く — ブースの奥を向いて雑談しているスタッフの列は、来場者から見ると壁です
- 手に渡すものを持つ — リーフレットやノベルティを手にしていると、声かけの成功率が上がります
- 断られて当たり前と決めておく — 声かけの大半は断られます。「何十回声をかけて数人止まれば十分」とチームの前提を揃えておきます
- スマホを見ない・座らない — 当たり前のようで、疲れてくると崩れます。休憩は必ずブースの外で
一言目の例(キャッチ用スクリプト)
シフトの組み方 — 4人体制の例
立ちっぱなしの接客は想像以上に消耗します。集中力が切れたスタッフが通路側に立っていても足は止まりません。2〜3時間を目安に役割を交代し、休憩は必ずブースの外で取ります。4人体制なら、たとえば次のような回し方になります。
| 時間帯 | Aさん | Bさん | Cさん | Dさん |
|---|---|---|---|---|
| 10:00-12:00 | キャッチ | キャッチ | 説明員 | クローザー兼運営 |
| 12:00-13:30 | 休憩→説明員 | キャッチ | 休憩→キャッチ | クローザー兼運営 |
| 13:30-15:30 | 説明員 | 休憩→クローザー | キャッチ | 休憩→キャッチ |
| 15:30-17:00 | キャッチ | クローザー | 説明員 | 運営・日次集計 |
4人×1日の例。事前アポの時間帯はクローザーを固定し、セミナー終了直後など人が増える波に合わせてキャッチを厚くする。
初日に会場の人の流れ(セミナーの前後・昼休み明けに波が来るなど)を観察し、2日目以降のシフトの厚みを調整すると効率が上がります。
朝礼・終礼で日次改善する
会期は2〜3日あることが多く、初日の学びを翌日に反映できるかで合計の成果が変わります。朝礼では当日の目標件数と、アポが入っている時間帯・対応者を共有します。終礼は15分で、次の3つだけ確認します。
- 件数とランク内訳 — 目標に対する進捗と、A/B/Cランクの比率。総数が多くてもCばかりなら声かけ先を変える
- うまくいった声かけ・止まらなかった立ち位置 — 具体的なフレーズと場所で共有し、翌日は全員がそれに寄せる
- 翌日のシフト調整 — アポの追加、人の波に合わせたキャッチの増減
この振り返りの記録は、会期後の効果測定と次回出展の改善材料にもそのまま使えます。
よくある質問
ブースの説明員は何人必要ですか?
目安は1小間あたり2〜3人、2小間なら3〜5人です。重要なのは総数より役割の充足で、最低でも「通路側で声をかける人」と「中で説明する人」を分けられる人数を確保します。1人で全役をこなす体制は、休憩が取れず午後に稼働が落ちるため避けたいところです。
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